主要な気候・エネルギー政策のパブコメ開始

すごい久々の更新がこういう単なる情報整理なのもあれですが・・・・。 先週から、日本の気候・エネルギー政策に関する主要な計画・戦略について、パブコメが開始されました。 日本のパブコメ制度は、市民や業界団体からの意見を広く聞いて、そこから得られ…

2020年のエネルギーおよびCO2排出量に関するIEAの推計

先日の記事ではCarbon Briefによるまとめをとりあげましたが、この間に、IEAが本年のエネルギーおよびCO2排出量に関する見通しを出しました。 www.iea.org CO2排出量に注目してみると、IEAの見通しでは、2020年の年間排出量は2019年比で約8%、量にして約26…

COP26の延期

2021年への延期は決定。でも時期は未定。 COP26の延期新型コロナウイルスの影響を受けて、国連気候変動会議も延期が既に決まっています。国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局から各国およびステークホルダーへの通知が出されています。 UNFCCC: Message to…

新型コロナウィルス感染症拡大のCO2排出量への影響

経済活動が落ちればCO2排出量も一時的には減る 新型コロナウイルス(COVID-19)が世界中で猛威をふるっています。日本でもついに非常事態宣言が出されました。私の職場も、しばらく前から在宅勤務体制になっています。 このウィルスの影響が長期化するにつれ…

NY国連気候行動サミット(UN Climate Action Summit)と、小泉環境大臣のスピーチ

結構大きく取り上げられた国連気候行動サミット 育休中につき、しばらく気候変動系のニュースを遠巻きに眺めながら過ごしていたのですが、9月23日に開催された国連気候行動サミット(UN Climate Action Summit)は、NHKのニュースでもとりあげられるなど、結…

経済界にも徐々に変化が?

経済同友会・小林代表幹事の会見 2019年2月1日の小林代表幹事の会見での発言がニュースになってました。知人のFacebookの投稿で拝見しました。 headlines.yahoo.co.jp 気になったので、経済同友会のウェブサイトに行ってみると、会見記録では下記のようにな…

少しずつ再開

気がつけばもう2019年が始まり、1ヶ月が過ぎてしまいました。 毎年言って、ろくに続いた試しがありませんが、今年こそ、少しずつブログを書いていきたいと思います。 昨年12月にCOP24でパリ協定の通称「ルールブック」が策定されたので、それについてもまた…

横浜市長選で温暖化対策を掲げているのは・・・・

カジノ誘致がメイン争点? 今住んでいるのが横浜市なのですが、今日は横浜市長選の日。 今回の選挙は、現職の林氏に対して、伊藤ひろたか氏、長島一由氏が挑戦する形になっており、主な選挙争点は、カジノの誘致の是非みたいです。 gendai.ismedia.jp 駅前の…

John Oliver 氏、見事に訴えられる

昨日、John Oliver氏のLast Week Tonight を記事でとりあげたのですが、その後、John Oliver氏は、その動画の中で批判していた石炭企業に、見事に(?)訴えられたようです。 番組の中でも「訴えられると思うけど」とは言ってましたが、本当に訴えられるとは…

トランプ政権下の石炭政策および石炭産業についての風刺コメディアン動画(※英語)

最近、私が好きでよく見ている動画に、アメリカのトークショー番組で、Last Week Tonight with John Oliver というのがあります。名前の通り、ジョン・オリバーさんという風刺コメディアンの方が、その時々の話題を取り上げて、解説者っぽく、でも皮肉とユー…

BNEFによる2017年版のエネルギー見通し

BNEF New Energy Outlook 2017 民間会社のエネルギー需給の見通しとして、最近徐々に知名度を得てきたものとして、ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(Bloomberg New Energy Finance; BNEF)によるNew Energy Outlook がありますが、それの201…

トランプ大統領のパリ協定離脱宣言のヒドさと凄さ

トランプ大統領のスピーチはひどかった すごい久々の投稿です。 6月1日の米トランプ大統領によるパリ協定の離脱宣言は、半ば予想されたこととは言え、がっかりでした。 President Trump Makes a Statement Regarding the Paris Accord | whitehouse.gov 離脱…

「尊厳ある移住」という言葉を使わせるということ

今日は気候ネットワークのイベントで、水道橋の近くの会場へ。 冒頭で講演をされたキリバス共和国名誉領事ケンタロ・オノさんのお話が迫力ありました。元々は日本人で、キリバスに帰化されたということで、こういう現場感のある話を日本語で聞けるというのは…

アメリカ・インドの共同声明

なんだか相当久しぶりな記事になってしましました。 昨年末に、歴史的なパリ協定が採択されて、国際的な気候変動対策はかなり大きなうねりがあるわけですが、目下、多くの人の関心はそのパリ協定がいつ発効するのか、ということに集まっているようです。 昨…

北極に関するシンポに出てみて

北極に関するシンポジウム 今日は、「北極温暖化の実態と影響」というイベントに行ってきました。 個々のお話は面白く、勉強になるところが多かったのですが、会場からの質問や、パネルディスカッションのモデレーターの方からの質問に対する諸回答が煮え切…

先日の国際世論調査データの可視化

前回のエントリーで取り上げたPew Reserch Center の世論調査について、英紙The Guardian がデータの可視化をしています。 The Guardian: Global threat interactive: What's the world scared of? へえ、こんな方法があったかと感心させられます。

国産世論調査で、気候変動が一番の脅威として認識される

ニュースをチェックしていて、下記の時事の記事を見つけました。 時事ドットコム「気候変動と「イスラム国」、世界の主要な心配事に 米調査」 元ネタは、Pew Research Centerによる国際的な世論調査です。 Pew Research Center: "Climate Change Seen as Top…

排出量データの可視化

最近、色々複雑なデータをどうやって可視化するのかということに関心があります。今日も、WRI (World Resources Instiute) のウェブサイトを用事があって、あさっていたら、下記のインタラクティブなグラフを見つけました。 うまくできてますよねえ。ちょっ…

6割の国が目標案を提出して・・・

6割出した 2010年の世界の排出量の割合にして、約6割を占める国々が、INDCを提出しました。INDCとは、2025年や2030年を射程とした気候変動(温暖化)対策の目標のことです。出した国々の中には、アメリカ、EU、中国が含まれます。日本は、すでに国内で色々報…

約束草案の要綱案

日本のINDCの案が今日の審議会で提示されました。 産業構造審議会 産業技術環境分科会 地球環境小委員会 約束草案検討ワーキンググループ中央環境審議会地球環境部会2020年以降の地球温暖化対策検討小委員会合同会合(第7回)‐配布資料 2030年までに、温室効…

COP21・パリ合意へ向けた国別目標案(INDC)一覧

12月のCOP21、パリ合意へ向けて、各国がINDC (Intended Nationally Determined Contributions)の提出を始めています。現時点までで、8つの国・地域(EUを含むので)が提出しました。INDCは、日本語では「約束草案」とか「国別目標案」などと訳します。政府…

エネルギーミックスの数字

今年に入ってから開催されていた経産省資源エネルギー庁の下での、いわゆる「エネルギーミックス」に関する案が公開されました。下記の審議会配布資料の中にある「骨子案」というのがそれです。 総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 長期エネルギー需給…

安倍首相の施政方針演説

今更なんですが、安倍首相の施政方針演説での気候変動・エネルギー関連部分をチェック。ほとんど自分のための備忘録に近いですが。(エネルギー市場改革)電力システム改革も、いよいよ最終段階に入ります。電力市場の基盤インフラである送配電ネットワーク…

ADP2.8が2月8日〜13日に開催

今年も気が向いたときだけしか書けないでしょうけど、ぼちぼちと。 ADPの開始 昨年のペルー・リマでのCOP20の決定を受け、いよいよ今年最初の国連気候変動会議(ADP)が始まります。今回はスイス・ジュネーブで、2月8日〜13日の開催予定です。相変わらず、い…

BASIC閣僚会議の結果

BASIC閣僚会議 気候変動に関する国際交渉で出てくるグループの1つに、BASICというのがあります。メンバーであるブラジル、南アフリカ、インド、中国の頭文字をとった名前で、途上国の中でも成長が著しい、リーダー的な存在の国々のグループです。 そのBASIC…

気象庁の『気候変動監視レポート2013』の発表

恒例の報告書 気象庁が今年度版の『気候変動監視レポート』を7月31日に発表しました。 気象庁:「気候変動監視レポート2013」の公表について 気象庁:気候変動監視レポート この報告書は、ここ何年かは毎年発行されている報告書で、世界と日本の気候の状態や…

環境NGOによるボン会議の報告のまとめ

NGOによる報告 1ヶ月以上経ってしまいましたので、ちょっと今更な感じもしますが、そういえばまだ紹介してなかったので、日本の環境NGOによるボン会議のまとめをご紹介。まずは、文書として用意されているもの。 WWFジャパン:2014年 国連気候変動ボン会議(…

2050低炭素ナビ(日本版2050パスウェイ・カルキュレーター)

先日、低炭素ナビ2050っていう、オンラインで操作できる簡易シミュレーターの発表会に行ってきました。 2050低炭素ナビ(日本版2050パスウェイ・カルキュレーター) ウェブ上で操作できるウェブ版と、Excelファイルをダウンロードして操作する2つのバージョ…

気候サミット2014へのオバマ大統領と習近平総書記の参加?

気候”サミット” 今年9月23日に、潘基文国連事務総長の主催で気候サミット2014(Climate Summit 2014)が開催されます。 これは、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)に基づいて、継続的に開催をされている締約国会議(COP)などの会議とは別で、言ってみれば一過…

太陽と温暖化

Skeptical Science Skeptical Scienceというウェブサイトがあります。気候変動(温暖化)の科学について解説しているウェブサイトで、特に懐疑論と言われる議論でよく出てきそうな議論について、1つ1つ、丁寧に解説をしているウェブサイトです。色々な国の研…