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代理戦争

昨日、東京都の気候変動政策に関するステークホルダー・ミーティングというのがあって、それを傍聴する機会があった。

現在、東京都は新しい気候変動政策方針の下、環境確保条例改正へ向けての議論が行なわれている。このステークホルダー・ミーティングもその一環だ。焦点となっているのは、都が、これまでの「地球温暖化対策計画書制度」の上に、独自の排出量取引制度を導入しようとしていることだ。

東京都が計画している制度は、都の排出量の大勢が業務部門に由来するという特徴から、間接排出をベースにするもので、極めてユニークな制度が提案されている。

当然ながら、というか、産業界はこれに反対しており、業界団体と経団連が集まって反対の意見書を出したりとかしている。

このステークホルダー・ミーティングの議論は、ある意味、国レベルでの議論の代理戦争のような様相を呈してきている。

国レベルでの審議会の議論はほぼ最終局面に入っており、排出量取引制度の導入は(残念ながら)見送られることになりそうだが、ここへ来て、このように東京都が独自の動きを見せたことで、戦いの場がまた別に発生している感じだ。

1つ大きく違うのは、国レベルでの議論の場合、環境省経産省の立場に大きな違いがあるが、都の議論では、行政側は一貫して制度導入を訴えており、都vs産業界という構図になっている。

今日の議論では、都が産業界が提出した意見における排出量取引制度批判(主にEU ETS批判)に徹底的に反対し、その後の議論でも、産業界からの否定的な意見とNGO側からの制動導入に対する積極的な意見がまっこうから対立していた。

そういう構図自体はまさしく国とあんまり変わらないのだけれど、制度の議論の中身に、多少なりとも及んでいるという意味では、少しおもろみがある。今後も、目が離せない状況である。