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Race to the bottom?:オーストラリアが排出量取引制度法案を延期

海外事情

昨年12月のコペンハーゲン会議の結果が乏しくなかったことの影響か、世界各国での取組み、特に先進国での取組みに少し勢いが無くなってきている。

昨日の記事にも書いたアメリカはもとより、ここ数年、気候変動交渉でのリーダーを自負していたEUもかなり勢いがない。

そこへ来て、オーストラリアからさらに残念なニュースが届いた。

オーストラリアのケビン・ラッド政権は、排出量取引制度に関する法案を2012年の京都議定書の第1約束期間が終了するまで、つまり2013年以降まで導入を見送ると発表した。

オーストラリアの現政権は、昨年から、数度にわたって、気候変動政策の目玉としての排出量取引制度に関する法案を議会で通そうとしてきたが、上手くいっていなかった。

記事によれば、ケビン・ラッド首相は、1)野党の法案に対する不支持、2)世界レベルでの進展の遅れ、を主な理由として挙げているらしい。

前者の理由はともかく、後者の理由については、正直、「それをあなた達が言うのか」と言いたい気分だ。

ただ、どうやら「予算削減」「赤字縮小」という要因も背後にはあるようで、気候変動に留まらない理由が政権にはあるようだ。排出量取引制度を諦めることによって、今後4年間、年25億ドル(多分、オーストラリアドルなので、約2140億円)の節約になるのだそうな。

こうした「みんながやらないから私もやらない」という雰囲気が各国に伝染すると、結果として、世界全体として、できたはずかもしれない合意もできなくなっていく恐れがある。

日本では、現在、20日から地球温暖化対策基本法案の審議が衆議院で始まっている。23日に環境委員会で最初の議論があったのち、今日27日は参考人質疑があった。下記のリンクから、その様子を動画で見ることが可能だ。

自分自身でも今日の分はまだちょっと観れていないのだが、くれぐれも、海外のこういう状況に流されることなく、逆に、敢えて着実に気候変動政策を準備する方向へ持っていって欲しいと個人的には思う。