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CO2排出量や温室効果ガス排出量の統計

温室効果ガス(CO2)排出量の統計について意外と解説が少ないので、ちょっと書いてみる気になった。

まず、どの統計も、CO2という1種類のガスのみの話をしているのか、それとも温室効果ガス全種類(通常はCO2も含めて6種類)の話をしているのか、少し注意をする必要がある。

手っ取り早く図表が欲しい場合

細かいことはどーでもいいから、明日のプレゼンや会議資料のために図表が欲しい、っていう時があるかもしれない。そういう時は、全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA)という組織が用意している「すぐ使える図表集」というのが便利だ。基本的なものは揃っている。多少、表現の仕方の好みが合わないこともあるかもしれないが、明日必要なら贅沢は言ってられない。

また、日本だけに限って欲しいなら、環境省が毎年公開している温室効果ガス排出量を参照するのが良い。こちらの方が、やや詳しい。

日本の排出量

日本の排出量については、上で挙げたた環境省資料の中に大体のことは書いてあるので、事足りるだろう。

もうちょっと細かい数字が必要であれば、その環境省がまとめているものの元ネタである国立環境研究所の温室効果ガスインベントリオフィス(GIO)のデータがある。

これであれば、相当に細かいデータが手に入る。

ただし、これらのデータは、1990年までしか遡れない。それより前の数字が欲しい時には、紙ベースの資料になるが、日本エネルギー経済研究所の『エネルギー・経済統計要覧』が便利だ。ちなみに、同書は、エネルギーや温暖化政策を議論する上ではかなり便利なデータ集だ。同研究所の会員であれば、データへのアクセスをオンラインでできる。

世界全体および各国の排出量

世界全体および各国の排出量については、次の4つが有名だろう。

WRI

まず、World Resources Institute (WRI) のCAITというサービスがもっとも便利だ。インタラクティブなメニューから、順番に選択していくことによって、必要なデータを入手出来る。CO2以外の温室効果ガス排出量データも手に入るという点においては秀逸だ。

最新のデータではないこともあるが、1年程度の遅れがあるだけなので、支障はほとんどない。初回は登録が必要だったり、使い方に一癖あったりするが、慣れればどうってことはない。

IEA

次に、国際エネルギー機関(International Energy Agency; IEA)が毎年発行する CO2 Emissions from Fuel Combustion という統計資料がある。こちらは、報告書全体は有料で結構な値段がするのだが、Highlights と呼ばれる要約版は無料でダウンロードできる。しかも、近年はExcelファイルとしてもダウンロードできるので便利だ。

報告書全体には、1971年からの排出量データがあったり、部門別・燃料区分別のデータもあるので、国際的な分析に有用だ。

オークリッジ国立研究所

3つ目として、アメリカのオークリッジ国立研究所のデータがある。こちらは、最も早い時期からの排出量データが国ごとにあり、歴史的な分析に適しているし、無料である。

UNFCCC

最後に、国連気候変動枠組条約事務局のウェブサイトが、各締約国から提出されたデータを管理して、公開している。上記のデータの最大の違いは、CO2以外のガスのデータがあることと、吸収源に関するデータもあることである。

ただし、WRIのデータも、選択をすれば、この条約事務局で公開されているデータで表示させることができるので、実際にはあまり使うことはないかもしれない。

各国の詳細データ

上で紹介した日本のインベントリのように、細かいデータは、それぞれの国において、政府が公表していることが多い。国名とともに、「GHG」や「inventory」といったキーワードで検索してみるとよい。