高い化石燃料価格が世界経済を圧迫する?

石油を始めとする化石燃料価格が高い、というのは、もはやニュースではなくなっているが、仮にこのままの傾向が続けば、世界全体の景気動向に影響がでるかもしれないと、IEAの専門家が警告したとのこと。

記事はどちらかというとEUとアメリカの話に焦点が置かれ、オバマ大統領の再選にも影響がでかねないとのコメントに言及しているが、日本の数字もちょっと出てくる。

それによると、日本はこのままいけば2012年1年間で、1,980億ドル(1ドル=85円なら約17兆円)、GDPの約3.2%に相当する額を石油輸入のために使うことになるだろうと書かれている。

昨年・2011年の数字は1,780億ドル(同約15兆円)だそうなので、約2兆円の追加負担だ。さらに、2000〜2010年の平均で言えば、940億ドル(同約8兆円)・GDPの約2.1%だそうだ。

GDPの成長率について一桁台の違いが問題視されている時に、石油の輸入額だけで1%以上の違いを生むとなれば、それは確かに経済成長そのものに響くといえる。

これに、例のイラン制裁をめぐってホルムズ海峡の封鎖が起きることのリスクも加わり、見通しが暗いことが述べられている。日本にとっても、ますます大変な状況が訪れるかもしれない。