今日のFT:Appleが労働環境改善を約束したが

Appleファンとして、最近気になっていたのが、iPhoneなどを製造する中国の下請け工場が、労働者を過酷かつ危険な環境下で働かせているとの告発があったことだ。

スティーブ・ジョブス氏の功績もあり、世界で最も成功した企業となりつつあるApple醜聞だけに、アメリカのメディアでは結構大きく取り上げられ、複数のメディアが実態を報じていた。中には、一部、ねつ造に近い報道も混じっていたようだが、労働環境が過酷だということ自体は本当らしく、人権団体などから抗議の声が上がっていた。

正確には、Apple自体が所有する工場ではなく、Foxconnというサプライヤーが所有する工場での話らしいが、
Appleが課す厳しいマージンや調達責任の観点から、Appleが特に問題視されていた。

下記のFTの記事は、この問題を受けて、Appleのティム・クック氏がFoxconnの工場を視察し、結果として、労働環境の改善を報じたものだ。

記事は、Apple労働環境改善の要求に応じたことを報じながらも、最後にチクリと、過去に似たような宣言をした後に改善がはかられなかったことを指摘している。もっとも、今回は、外部の委員会の提言を受け入れ、そこが実際にモニタリングも実施するらしいので、その時よりも確実ではあるだろうが。

この、Appleがした受けに出しているFoxconnというのは、つい最近、シャープに出資することが報じられた鴻海(ホンハイ)グループのブランドだ。

Appleにはぜひ問題を改善してほしいが、問題はおそらく氷山の一角で、業界の他の企業にも問題があるのではないかという気もする。